4/27にリリースされたアプリ「フェアリーテイルギルドマスターズ」。このアプリで重大な不具合が見つかり、SNS上でかなり話題となっていた。
最終的になぜかフェアリーテイル作者の真島ヒロ先生も謝罪するなど、あまりにも収集がつかない事態に。この出来事について、同じようなゲームアプリを運営している人間として考察を書いていきたいと思います。
フェアリーテイル新作ゲームで重大な不具合!今後はどうなる?【現役ゲームクリエイターの考察】
- フェアリーテイル新作ゲームで重大な不具合!今後はどうなる?【現役ゲームクリエイターの考察】
- 今日の注目ニュース
- やってはいけないレベルのミス
- 原作側の信用を失うことはかなり痛い
- 信頼回復をがんばってほしい!
今日の注目ニュース
やってはいけないレベルのミス
今回の不具合の内容は上記のニュースより抜粋すると
ギルマス公式ツイッターによると「内部のテスト環境に接続されてしまう問題が確認された」のだという。
テスト環境に繋がっていたとみられるユーザーはSNS上で、有償アイテムやレアリティの高いキャラクターを多数所持していたなどと報告している。
「ガチャキャラやら素材やら手違いで全部配布してるぞ」
「運営が間違えて全ユーザーに1000万石配布して草」
そこで28日15時から翌29日7時にかけて、緊急メンテナンスが実施された。公式ツイッターは修正内容をこう報告している。
「テスト環境に接続されたユーザー様が取得しましたキャラクターデーターや戦歴などの様々なデーターは本番側と混在したり、利用する事は出来ません。また本番側への影響を及ぼしデータが無くなる事もございません」(原文ママ)
アップデート後、テスト環境でプレイしていたとみられるユーザーはデータがなくなってしまったなどとSNS上に書き込んでいる。またリリース後も数日間ゲームがプレイできなかった
とのこと。
正直に言ってしまうと、やってはいけないレベルのミスです。ゲームアプリってある程度の信用の上で成り立っているので、スタートの時点でのこの不具合はおそらく、ユーザの信用をかなり落としてしまったことでしょう。
信用を落とすとどうなるのか、まずはユーザが離脱します。リリース直後は多くのユーザが入ってくれるタイミングでもあり、今回の場合はテレビCMなども打っていたそうなので、かなりの人数がアプリへ流入してきていたと思われます。
しかし、今回の不具合によって多くのユーザが離脱してしまった可能性があると思っています。まだ、ゲームにハマる前の段階の初心者は特に離脱率が高いので。
原作側の信用を失うことはかなり痛い
今回の不具合を受けて、原作者の真島ヒロ先生が反応したりとかなり話題になっておりました。そう、今回のゲームは原作ありのIPゲームなのです。
もし、原作なしのオリジナルゲームならば、開発・運用会社という自社だけの問題になるのですが、IPゲームの場合は原作の出版社などが絡みます。今回の不具合を挽回できない場合、今後、その出版社からIPの使用を断られてしまう可能性が出てくるのです。
また、今回の場合は話題になったこともあり、そのほかの出版社の耳にも届くところに。今後、同じようにIPゲームを出すための交渉が難しくなることが懸念されます。
うちの会社でも多少の不具合などがあった際に出版社にコラボをNOと言われるようになった事例などもありますので、結構センシティブな話なんですよね・・・。
信頼回復をがんばってほしい!
色々と書いてきましたが、最後にプラス思考な話を。
今回までとはいかないかもしれませんが、大規模な不具合から復活したIPゲームは多く存在しています。一部ゲームではそのことをネタにもしていたりと、かなり挑戦的なのも見たことあります。
今後、大切になってくるのは安定した運用によるユーザの信用回復と売り上げをしっかりと立てての原作側への信頼回復です。
ゲーム運用は始まったばかり、これから1年、2年そして5年続くようなゲームになれるかどうかはこれからの運用次第です。
同じゲーム開発の人間として、ぜひともフェアリーテイルギルドマスターズに頑張ってほしい。そう願うばかりです。
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