ついに発表となったPlayStation5。新たな機能やワクワクするような情報もてんこ盛りでした。しかし、同時にこのPlayStation5は今後、どのように市場に影響を与えていくことができるのか、現役ゲームクリエイターの視点でその可能性と未来について、考えてみたいと思います。
ゲーム|PlayStaion5の可能性と未来は暗いのか?【現役ゲームクリエイターの視点】
- ゲーム|PlayStaion5の可能性と未来は暗いのか?【現役ゲームクリエイターの視点】
- PlayStation5は2モデル登場!
- 8K描写も一応可能だけど・・・
- リードコンテンツ不足?のローンチタイトル
- 大人気タイトルが出るまで日本での普及は難しい?
- PlayStation5の未来は暗い?明るい?
PlayStation5は2モデル登場!
今回のPlayStation5の仕様について見ていきたいと思います。
まず、スペックはPlayStation4に比べて大きく進化しています。細かいことは自分もそこまでわからないので語りませんが、かなり性能は上がっています。
そして、4K画質のフレームレート60FPS以上の解像度となっています。ストレージはSSD。それによりロード時間が大幅に早くなったとのこと。
さらに一番大きな発表としては、PlayStation5が「スタンダードモデル」と「デジタルエディション」の2モデル登場。「スタンダードモデル」と「デジタルエディション」の大きな違いは、前者は今まで通りにディスクドライブシステム搭載で、後者は完全にダウンロード専用機となります。
「デジタルエディション」は「スタンダードモデル」に比べて数千円安くなるようなので嬉しいですね。
PlayStation4と下位互換があるようなのですが、結局新しいモデルを購入したら前のゲームをあまりしなくなるので、そこまで意味はないものだと、個人的には思っています。
8K描写も一応可能だけど・・・
今回、8K解像度に擬似だと思われますが、対応しているとのこと。しかし、この解像度にはおそらくPlayStation5の時代には必要ないと思っています。
現に、4K画質のテレビの普及もまだ多いわけではありません。
昨年の記事ですが、液晶テレビの購入者の約半数が4K画質を選ぶ時代になりました。
4Kテレビ、販売台数の半数超に でもコンテンツ不足|MONO TRENDY|NIKKEI STYLE
しかし、購入者の約半数ということは、すでに液晶テレビを購入した人は4Kの割合が少なかったということなので、全体の普及率的にはまだ半数以下ということになります。
そうなると、PlayStation5で4K画質が基本となったとしても、その性能をしっかりと出せる液晶テレビを所持している人が足りていないものと思います。
デモ映像も1ヶ月前に公開されましたが、この綺麗さをフルに楽しめるユーザは日本中に半数もいないのです。
FIRST OFFICIAL PS5 GAMEPLAY! New Playstation 5 Gameplay Demo (4K)
リードコンテンツ不足?のローンチタイトル
PS5のローンチタイトルが発表されました。
ローンチタイトル
- Astro's Playroom
- Bugsnax
- DEATHLOOP
- デモンズソウル
- Destruction AllStars
- GhostWire: Tokyo
- Godfall™
- Goodbye Volcano High
- グランツーリスモ7
- グランド・セフト・オートⅤ、GTAオンライン
- ヒットマン3
- Horizon Forbidden West
- JETT : The Far Shore®
- Kena: Bridge of the Spirits
- Little Devil Inside
- Marvel's Spider-Man: Miles Morales
- NBA 2K21
- Oddworld Soulstorm™
- Pragmata
- Project Athia ※仮題
- ラチェット&クランク リフトアパート
- バイオハザード ヴィレッジ(バイオ8)
- Returnal
- Sackboy A Big Adventure
- Solar Ash
- Stray
- The Pathless
- Tribes of Midgard
正直に言うと、ワクワクしませんでした。日本人にとって、馴染みの深いソフトは数本しかなくて、日本で売る気がないのかなとさえ思いました。売り上げを出すためには、ゲーム機だけでなくソフトも大事です。販売をリードするためのコンテンツが不可欠なのです。
ただ、これはしょうがないとも言えます。PlayStation4の時代になり、日本メーカーからのヒットゲームはかなり少なくなってきていました。売れるゲームも海外製のゲームが多く、制作規模も段違いです。
PlayStation5により高性能のゲームが求められるようになるため、日本のゲーム会社が勝負できる機会がどんどん失われていく気がしています。1本のゲームを作るための製作期間もより長いものになっていくことでしょう。
スマホゲーム全盛の時代。売り切りの家庭用ゲームはリスクが大きいため、売れる見込みがないとゲーム製作に取り掛かること自体が難しいのです。
とはいえ、スマホゲームも携帯の進化によって厳しい時代がきていますが・・・。
大人気タイトルが出るまで日本での普及は難しい?
PlayStation5は、正直出だしは難しいものになると思います。
その中でも最初に日本で売れそうなのは、グランツーリスモ7とバイオハザード8くらいですね。バイオハザードはVRとの相性がよく、ホラー好きの人にはヒットすると思いますが、ミーハー層がこぞってPlayStation5を購入することはないでしょう。
日本で普及させるには、例えばファイナルファンタジーやドラゴンクエストのような万人受けすることができるキラーコンテンツが必要だと思います。
個人的には今年発売されたファイナルファンタジー7リメイクをPS5と共に出せていたら最初の出だしから好スタート切れたかなあと思っていますが、PS4での製作も進んでいたと思うので、方向転換は難しかったことでしょう。
PlayStation5の未来は暗い?明るい?
正直、これは難しい問題でしょう。
NintendoSwitchはローンチタイトルにゼルダの伝説の完全新作を入れて、日本・世界でシェアを獲得しました。PlayStation5も早いうちにキラータイトルとなりうる作品をリリースする必要があると思います。
ゲーム会社に勤める同僚も、最初は様子見する人が多そうです。ゲーム機の進化の前にやるゲームがないと、どうしようもないのです。
早いうちにシェアを大きく獲得できるようなキラータイトルを是非とも発表できれば、PlayStation5の未来が明るいものになっていくでしょう。
明日もまた、よろしくお願いいたします。